名も無きブログ

音楽×自転車×雨=ひが

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酔っちゃって

2009.06.30

category : 独り言

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もう、一人で勝手に酔っちゃって、心地良いんだ。

今日はとても多くの人と喋った気がする。
大学で、6、7人くらい喋ったのだ。
サークルのたまり場という堕落の地に行ったのも大きかったけど、それ以外の人とも喋った。
ぎこちないけどね。
高校が同じ女の子や、サークルのレアキャラらとまともに喋って、嬉しかったのは良かったのだけど、結局最後は淋しくて外で飲んだ。
家でも飲んだ。

明日はゼミがあって、明後日は医者に診てもらう。
雨のせいで髪はぐちゃぐちゃになるけど、例年のようにつらい6月ではなかった。

いつのまにか2009年が折り返し地点に来た。

うぅー、僕は、このままでは、「少年の心を忘れない大人」にはなれず、「大人になりきれなかった子供」になってしまう。
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朝の

2009.06.27

category : 独り言

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20090627052703
朝まで酒を飲むことを伝説のように語る若者を、僕はとてもダサいなぁと思う。
彼らにとってその出来事は「非日常」であり、またそれを聞く人にとっても「珍しいこと」だろうという考えのもと、話すのだろう。
しかしたいていは話のネタになるほど内容の濃いものでもない。

バンドメンバーとバーに行ったりなんかして飲んだり食べたりしていたら朝がきた。
目玉焼きみたいな朝日を眺めていたら降りるべき駅を過ぎていた。
この時間は疲れたキャバ嬢がいる。
ごみ収集車がいる。
しわくちゃのサラリーマンがいる。
おまわりさんがたくさんいる。
カラスやネコがいる。

僕は飲酒に付随する有益な事象よりも、酒そのものが好きなのだと思う。
素敵だとも思うし、二十歳のくせにくそったれだなとも思う。
でも何だかんだ飲む。
不安定な生活は自分で作っているんじゃないか、ちくしょう。

リアルタイム世代

2009.06.26

category : 独り言

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ブルーハーツ解散をリアルタイムで目の当たりにしたかった。
というよりも、あんな無責任でお茶目な解散のやり方に泣かされて、直後のハイロウズデビューに感動したかった。
年齢的にもいい具合に脂ののった一番勢いのある時期に差し掛かろうとする頃。
こういう流れをくんだ上でミサイルマンに出会っていたら、それはそれは感動したことだろう。

それからユニコーンのサードアルバム「服部」も、リアルタイムで出会っていたらすごくワクワクしただろう。
バンドブームの流れを完全に無視したというか、むしろ新しい方向へ引っ張ったというか、とにかくあの変態アルバムのヒットは日本のロック史に残る重大な事件だったと思う。

それからAC/DCのBack In Black。
今年になってようやく出会ったアルバムなんだが、これこそリアルタイムで聴きたかった。
ボン・スコットが寝ゲロで死んだ後、AC/DCはどうなってしまうのかと非常に注目が集まっていた時。
ブライアン・ジョンソンを迎え、喪服を着て帰ってきた5人のパワーは凄まじかった。
「Hells Bells」の荘厳な鐘の音が鳴りだした瞬間、世界中のロックファンは鳥肌が立ったんじゃないだろうかと思う。
モンスターバンドのモンスターアルバムに、生で出会いたかった!


ところで部屋で「Hells Bells」を流していたら、最初の鐘の音を聴いて父が「とうとう変な宗教に走ってしまったか」と言っていた。
父の斬新な発想力を垣間見た瞬間であった。

フットボール

2009.06.26

category : 独り言

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キヨシローとマイケルを重ねてみる。
僕はマイケルというとポルノのイメージとエロディ(ベルギーに行った時部屋を貸してくれたとてもいい匂いの女性。結局会うことはなかった)のイメージしかないのでよくはわからないが、キヨシローよりもすごい奴だったのだろう、と思う。
人気がな。

今日はこれから立川のエキュートにある蟹チャーハンの店に行く。
美味くて安くてかわいい女の子が働いているという噂をどこかから聞きつけたのだ。
それから学校に行ったり、バーに行ったりする予定。

いやはやフットワークが軽いなぁ

ブギ

2009.06.25

category : 独り言

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僕みたいに要領の悪い人間は、何でもやろうとするより一つに絞り込んでやった方がいいかもしれない。
僕の音楽の趣味やファッションの趣味は偏っている。
友達とも浅く広くより狭く深く関わりたいし、本は文学作品ばかり、テレビは深夜番組ばかり、映画は地味な話ばかり好む。

趣味や好きなものを挙げればキリがないが、そのどれもが似たり寄ったりで「多趣味だ」とか「人間性の広さ、深さを感じる」というようなことはない。
だがそれは仕方のないことで、何か一つに極端に偏るというのは僕の生まれ持ったアイデンティティーであり、それが僕にとって心地よく、それしかできないのだ。
広く人と関わり、広く世の中に浸かり、広い見識を持つことは素晴らしいのであって、それができない人間はガキんちょである。
と世の中の大半の大人が言っているように僕は感じるのだけど、それはそういうのが好きで得意な人がやればいいことなのだ。
一つに偏るなんてとてもじゃないけどできないわ、なんて言う人がいるかどうかはわからないけれど、僕の個性に間違いない。

というわけで勉強しようかな。
技術的戦力になれるように、勉強しようかな。

ペルーシャの前で

2009.06.23

category : 独り言

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僕の人生は誰のための人生なのか。
両親は、僕に、期待して投資して、結局こんなんなってしまって、もう、諦めちゃっているのかしらん。

いい大学に入って、やる気のある学生に囲まれて、将来の可能性は広がっているのか。
いい会社に入ることもできるし、入らないこともできるのか。




「大人になること」に向き不向きはない。
誰だっていつまでもピーターパンしてられないのだから。
この期に及んでピーターパンにすがっているのは甘ったれ
誰かが人生に正解はないなんて言うから惑わされるのである。


昨日は久しぶりに死のうと思った。
それはめちゃくちゃ腹が痛くて酔いも回ってきていたせいであって、こんなところで公言するまでのことではないのだが。

逃げることは非常に楽チンだ。
楽チンだから僕は逃げまくってきた。
サボりまくってきた。
それが冗談にならないことなんだって今やっと気づいたんだけど、これから僕に何が出来るというのだろう。
どう変われと、社会は言うのだろう。



たとえばどこか行ったこともないような田舎町の何やってるかもわからない小さな会社に、なぜか僕が就職したとして、僕を含め何人が嘆くことだろうか。

いや違う、こんなことを書きたかったのではない。


何か今月ブログの記事が多すぎんだよ

もらう方にも勇気がいるだろう

2009.06.22

category : 独り言

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女の子を好きになると、はじめは好きという気持ちが先行する。
だがそのうち自分のだめなところも受け入れてほしいという欲望に駆られる。
結果甘えてしまって、頼りなくなって、受け入れてもらえなくて、だめになる。
結婚ならそういうんでもいいかもしれないが、恋人はそういうんではない。
恋人とは恋の対象であり甘えの対象ではない。

ありのままの自分をすべて受けとめてほしいという思いがこうさせるのかもしれないが、だめな自分とだめじゃない自分の比重が崩れているようではありのままとは言えない。
というのも、僕は自分が思っているほどだめ人間ではないだろうと思ってはいるが、何故か自分はだめだだめだと思い込んでしまって、女性に甘えてしまう。

精神の病とは、突き詰めて言えば甘えからくるものなのかもしれない。
あれは嫌だこれがいい、という感覚が人よりも厳しいために起こるんではないかと思う。
ライ麦畑のホールデンを想像すればわかりやすい。
自分自身を甘やかしているに過ぎないのだろう。

カウンセリングというものを受けてみようかしら。

ショーペンハウアー ベッケンバウアー ジャックバウアー

2009.06.20

category : 独り言

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とにかく、結果を出すことにこだわりたいと思ってはいる。
だが何をもって結果というべきなのかわからないので、どういう手段を用いればいいのかもわからない。
「結果を出すこと」の遠い目標は何なのかを考えてみる。
それはやはり「デキる男」になりたいのだと思う。
自信にもつながるし、そうなれば就活はちょろいもんだ。
とは思っていないが、まともに幸せを目指そうとする男のうちの一人であるという自覚がある以上は、やはり何かしら結果を出したい。

1の結果を出すために100の手段を講じる。
というのはビジネス雑誌のインタビューで語るどこかの社長の格言のようだが、果たしてそれはどうなのだろうか。
ただ「結果を出すこと」を目標に掲げていいのだろうか。
たとえば「何かしら」の結果を出すことを目標に掲げる。
そしてバッティングセンターに行き、ホームランボードに当てるという結果を出すべく挑戦してみるとする。
その結果のために、キャッチボールなどをして動体視力を鍛えるという手段を講じる。
それが「デキる男」になるために通っておくべき道なのだろうか。

今のはたとえばの話だが、そういうつまらないことを考えているうちに時間が過ぎて機会を失って友達を失ってしまう。
僕自身何をしたいのかかたまっていないのだろう。
就職のために何かするという面がないわけではないが、自分の人生のためにも、今の自分を充実させて自信に溢れ前向きな学生生活を送りたい。
まだ半分を過ぎたあたりだから、今から考え始めても遅すぎることはないんじゃないだろうか。





金がないというのも実は切実な問題だったりする。
手段を講じる機会を根こそぎ奪うからだ。

タイの和菓子屋

2009.06.19

category : 独り言

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自分に立ち向かいすぎたというか。
そんなような感じであった。

就活を進めていくにあたって、最後まで自分と向き合っていなければいけない。
多少背伸びをするためにも自分の限界を知っておくべきだ。

そういうわけで僕は大学生活を振り返ってみたり(まだ半分しか終わってないのにね)、自分の性格や価値観を見つめていた。
そして向き合いすぎておかしくなった。
これくらいまだへこたれるようなレベルではなかったけれど、自分があまりにふがいなく思われたので心が痛んだ。
全てが僕に悪く働いているように思われて、気がつけば酒ばかり進んでいた。
勉強が手につかなくて、パソコンを見ていたら朝が来た。


多分明日(今日)はほとんど人に会わないだろう。
会っても一人か二人だ。
これが自らの怠惰のせいであることは自覚している。

人混みが嫌い、という心の病気があるらしい。
嫌いというよりも、精神がうまく機能しなくなるといった方が正しい。
僕は、人混みは僕の精神を圧迫し麻痺させるので嫌いだ。
大学生の人混みが嫌いだ。
人混みの中にいると自分だけ取り残されて違う世界にいるような感覚に陥る。
僕は押し潰されないようにみんなを嫌う。
でも一人一人は多分いいやつなんだと思う。
かたまるから嫌なのだ。

こういうのは病気なのかしら。
甘ったれなのかしら。
井の頭。

どういうわけか

2009.06.18

category : 独り言

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ラーメンが好きなのでラーメンを食べたい。
だがラーメンは高いのでかけそばを食べる。

一人で食うのだから飯が旨いわけはない。
ラーメンだってこんな気分で食ったらくそまずいに決まっている。

けじめというものがどうも僕の体に馴染まないらしい。
僕はまだここ人で座っているのだ。
心も体も、どうも言うことを聞いてくれない。

今生きている意味がよくわからん。

上海万国

2009.06.17

category : 独り言

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インターンシップの書類選考に落ちた。
選考や運営の方法に対して、言おうと思えばいくらでも言い訳や文句が言えると思うけど、そんなもんはマスターベーションでしかないし、実際に通る人と自分とを比較すると歴然とした差があることは否めないので口を塞いでおくしかない。
キャリアセンターのES添削係の人と気が合わなかっただけだろう、と勝手に思いたい。

大学受験の時も、ゼミの選考の時も、同じように僕はこんな感じでうだうだと何かほざいていたと思う。
そういうところみっともないので何とか直したい。
負けは素直に負けと受け止めなければいけないし、そのあと前向きに考えを改めなくては何もはじまらないんである。



僕が一番嫌いと言っても過言ではない言葉で「継続は力なり」というものがある。
僕は「努力」とか「コツコツ」とかそんなのが嫌いだ。
「努力すれば必ず報われる」なんて信じられるわけがないし、努力すること自体が美化されているのは気持ち悪い。

だがこれまであった「いいこと」を振り返ってみると実際「努力」や「苦労」としてとらえられるべきことがともなっていたんである。
僕がベースやギターやドラムを演奏できるのは、ちゃんと練習したからだ。
大学に推薦で通ったのは学校の勉強を真面目にやって皆勤もしたからである。
恋人ができたのもチャラチャラ遊んでいてできたのではなく、病気になるまで悩み苦しんだからこそたどり着いた境地なのだ。
イギリスツアーも大変苦労して、大変成功した。
今のゼミに入るために他のゼミに二回も蹴落とされた。

つまりそういうことなのだろうと思う。
いくら僕が嫌いだと言っても、真理はそんなものなのだろうと思う。
もちろん僕が努力し苦労してきたと思っていることのすべてが報われているわけではない。
むしろたいがいは報われていない。
しかしそれはつまり、世間が言うように努力が足りないというふうにとるべきなのだろう。
「努力すれば必ず報われる」とはそのことだ。
「努力したかどうか」を判断するのは最終的に自分の手に委ねられている。
そしてそれは納得できるような結果が出て初めて判断できるのであって、結果が出ないようであれば「努力できていない」と考えるべきなのである。

で、今僕ができる努力といえば、やはり新たに何か始めようとするのは手遅れかと思うので、自分の守備範囲の中で何かを自分が納得できるまで伸ばすことかなと思う。
それができれば別にインターンシップなんか行かなくてもよいのだ。

と、朝から何だかたくさん考えてしまった。
今日も一日、やることがたくさんあるナァ。

ホテル・カリフォルには

2009.06.17

category : 独り言

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昨日大学から帰る途中友人に出くわした。
実はこの日この友人に出くわしたのは3回目であった。
彼は空気が読めないということで僕を含め色んな人から煙たがられているけれど、話しやすいので一緒に帰った。
主に就活のことについて話し合っていて、多摩動物公園の駅に着き電車に乗ったところ、彼の友人らしき人が同じ電車に乗ってきた。
彼は顔が広い。
そして顔が長い。

友人の友人はまた何とかいうグループに所属していて、色々なイベントにも顔を出していて、顔が広いようだった。
そして、僕と友人の友人の間に共通の知り合いはいないかという話になって、「どんなところに所属しているの?」ときかれたときに僕はドキッとした。
「僕は○○のメンバーです」「僕は○○に所属しています」と自信を持って答えられるものがなかったのだ。
言われてみれば、サークルというものにも一応所属していたことはあったし、ゼミにも小規模ではあるが所属しているのだが。
でも僕という人間の色を表す客観的な要素として「これに所属している」ときっぱり断言できるものがないことが、劣等感を感じさせた。
大学生活を無駄に過ごしてきたように感じさせられた。

僕は今までバンドを一生懸命やってきて、それが僕のアイデンティティに大きな彩を添えるものとなったわけだけれど、「所属」という感じではないなと思う。
別に何かに所属していることがそんなにいいことだとは思わないが、たとえば今回のように知らない人に自分を紹介する際に「何とかかんとかに所属しています」なんて言えたら、もし相手がその所属団体を知っていたらそれだけで自分のことを多少はわかってもらえるし、知らなかったとしても「こんなことをしている団体です」といえばわかってもらえる。
「僕はTHE MUSICIANSというバンドに所属してます」と言ったところで、「あーバンドやってるのね、で本業は何してるんですか」という具合になる。
つまりやっていることをやっている人から見れば「バンドに所属している」なんてのは「趣味は犬の散歩です」という自己紹介をされるのと一緒で、「でアンタ普段は何してるの」と思われてしまう。
ワイドショーでえらそうに何か語っているおっさんの肩書きが「コメンテーター」だったりすると、我々は「まさかこのおっさんワイドショーのコメントだけで食っているわけではないだろう」と思い「じゃあ本業は何なんだ」と首をかしげる、あれと似たようなものである。
自民党の議員にはその人個人の考えがどうあろうと「自民党」のイメージがつくし、共産党の議員もまたそうである。
だが無所属の議員はよくわからないのだ。

THE MUSICIANSのメンバーには悪いかなと思うが、世間から見たバンドの認識とはたかがそんなものだろうと、これはあくまで僕の主観であるがそう思っている。
それが僕にとって大きな問題なのか、僕の意識次第で小さな問題になりうるのかは、今の時点ではよくわからない。

ジョビ

2009.06.16

category : 独り言

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原付がほしくてバイク屋に行ったら、感じのいいおっちゃんが相手をしてくれた。
こちらが原付についてほとんど知識がないと言うと、おっちゃんはうれしそうに原付の話をたくさんしてくれた。
夜の7時、もう閉店しようとしていたのかもわからないが、誰も客がいないなかでおっちゃんは幸せそうに僕に話してくれた。
バイクが好きでたまらないんだろう。

秋田でバイク屋をやっていた祖父を思い出した。
僕が生まれたときにはもうバイク屋はなく居酒屋にかわっていたが、とにかくバイクが好きで、ガソリンのにおいをかいだだけで興奮していたそうだ。
病気を患っているのに東京から原付で秋田まで行ったこともあった。
きっと祖父もまだ生きていてバイクを売っていたら、うれしそうに語るのだろう。
僕は祖父が好きだった。
モノを作るのが大好きで、プラレールやレゴで一緒に遊んだ。
道に落ちていたものをすぐ拾ってくる。
それを使ってまた何か作る。
そして祖父は新しい物好きで、頑固で、変人だった。
僕がその遺伝子を見事に受け継いだ。
家族からは理解されなかったようだけど、僕をすごくかわいがってくれて、僕も祖父が大好きだった。
気が合うのだ。

祖父に会いたい。
原付の話をききたい。
一緒に変なものを作りたい。
そんなことを思った。

祖父が生きていたら原付が安く手に入ったかもな。
という実利的な希望も有りで。

ぶるぶる(最終回)

2009.06.15

category : 独り言

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生憎の雨だった。別に天候が関係してくるような問題ではないのだが、何日も前から緊張感を持ってこの日に臨んだ私は、できればいいテンション、いいコンディションで決戦を迎えたかった。土砂降りという要素は、少なからず気持ちのいいものではないし、私をいらいらさせる。雨のせいで荷物が届くのが遅れるかもしれないし、その他にも何か予想できないハプニングが起こるような悪い予感がしていた。

その予感はまずひとつ、関係ないところで的中した。下駄箱まで気がつかなかったのだが、私は登校中ずっと、かばんがスカートをじりじりと捲りあげていて、後ろからパンツが見えていたようだった。生理が終わっていたことがせめてもの救いだったが、どうせ見えるならレースのパンツだったらよかったのにと思った。
しかしその後は順調に行った。教室に入るとみんながおはようと声をかけてくれたし、やってくるのを忘れたと思い込んでいた数学の宿題が、何とやってあった。自分で早めに片付けておいたのを忘れていたのだ。体育は雨のため教室での座学になった。内容は今日の私にとって実にタイムリーで、男性、女性の生殖器についてだった。男性の陰茎に刺激を加えると、乳白色の液体が出てきます。これが精液といって、精液を出すことを射精といいます。ビデオがこんなことを真面目な口調で語るので、男子たちは爆笑していた。

授業はすべて終了したが、雨はなお降り続けていた。私は掃除をしている東谷くんをつかまえて、「明日英語の小テストあるから今日は部活行かないで勉強するね」と言った。東谷くんは「まじかよぉ、それ、まじかよぉ」と言っていた。私は帰る準備をして教室を出た。東谷くんは掃除をしながら、まだ「まじかよぉ、まじかよぉ」と言い続けていた。
私はすぐに部室に向かったわけではなかった。東谷くんがまっすぐ帰らずに何らかの理由で部室に寄るかも知れないと思ったからだ。私は部室の近くにある自動販売機で缶コーヒーを買って、近くのベンチでそれを飲んでいた。今回は無糖でミルクが少し入っているやつだ。時刻は15時30分。商品の配達は、16時~18時の間と指定してある。その前にとっととあのチビが帰宅してくれたらいい。そして、誰も部室に来ないことを祈りながら宅配便がくるのを待つだけだ。私はリラックスしようと深呼吸した。

15時50分。掃除はもうとっくに終わっている時間だ。事務室に部室の鍵を取りに行く時間を考慮しても、この時間に東谷くんが現れないのはちょっと遅すぎる。おそらく東谷くんには一緒に帰るのを待つ友達もいないだろうから、もう一人でさっさと帰ってしまったに違いない。雨だし。
だが私は念には念を入れて、16時まで待った。それでも彼は来なかったので、もう大丈夫だろうと思い事務室に行って鍵をもらってきた。そして鍵を開けて中に入ろうとしたまさにその時だ。
「あれ、ジェリー?」
後ろから聞こえたのは東谷くんの声だった。
「今日は帰るんじゃなかったの?」
最悪だ。すべての計画が台無しになった。
「いや、ちょっと。ここで勉強しようかなぁと思って...」
「おぅ、なるほど!それいいなぁ。俺もここで勉強していいかなぁ」
いいわけがなかった。私は勉強をしたくてここに来たわけじゃない。誰にも気づかれないようにローターを受け取るために来たのだ。
「えー私一人で集中したいんだけど」
「まあまあそう言わずにさ。俺傘持ってないから帰れないんだよね。さっきも掃除終わってからずーっと余ってる傘さがしてたんだけどなくてさ」
朝から降っていたというのに、どうやって登校してきたというのだろう。本当にこのチビはバカで謎めいていた。
「しかしジェリー真面目になったよなぁ、小テストの勉強するなんて。前までそんなことなかったじゃん」
「あのね東谷くん」
「うん、ジェリーは変わった。二年生になってからさ、なんていうかこう強くなったというか」
「お願いだから聞いてくれる、東谷くん?」
「明るくて社交的になったよねぇ。アクティブになったよ。目がイキイキしてる」
「私今一人になりたいからさぁ」
「全体的に前よりもっと魅力的になったよ。何かあったの?」
「ねぇ!!聞いて!私今一人になりたいって言ったでしょ!東谷くんと一緒にいたくないの!東谷くんと喋りたくないの!だから早く帰ってくれない?」
私は東谷くんがあまりにうざったいのでキレてしまった。すごく焦っていたしいらいらしていたのだ。
「あ、ゴメン...ジェリー、そうだったの......ゴメンね。俺邪魔だったね」
「そう、邪魔だから早く帰って」
「うん...俺本当はもっとジェリーと一緒にいたかったし、一緒に喋りたかったんだけどさ...。嫌われちったぁ」
そう言うと東谷くんはかばんを持って部室を出て行ってしまった。激しい雨に打たれる彼の背中はとても小さく見えた。本当に傘を持っていなかったので、10メートル歩いただけで彼の体は全身びしょ濡れになった。すごくゆっくりと歩きながら帰っていたので、走ったら追いついて謝ることもできた。でも足が動かなかった。

それから一時間ほどして宅急便が来た。私はついにローターを手にした。まわりには誰もいなかった。
頭の中には東谷くんのセリフが残っていた。東谷くんの言っていたことは、言われてみれば確かに正しかった。私は二年生になってから、というかこのローターのために遁走するようになってから、アクティブになったし能動的になったし明るくなった。魅力的になったかどうかは自分ではよくわからない。しかしその変化に誰よりも早く、私よりも先に気づいたのは東谷くんだった。そして私のことを「魅力的」と言ってくれた。
思えば私から部活を休むことはあっても、東谷くんから休んだことは一度もなかった。その意味を私は考えもしなかった。東谷くんは私と喋りたかったのだ。他の男子や女子とはあまり仲良く出来なくても、私とはたくさん喋りたくて、ずっと一緒にいたかったのだ。
それを私は気づかずに、うざいと思ったりうっとうしいと思ったり、「邪魔だから帰って」とまで言ってしまったのだ。あんなに目をきらきら輝かせて毎日私に話しかけてきてくれる東谷くんを、邪魔だと言ったのだ。「嫌われちった」と思わせてしまったのだ。東谷くんは私を好きだけど、私は東谷くんを何とも思わない。その事実が申し訳なく感じられた。

私はパニックになって、どうしていいかわからなくなって、東谷くんに電話をかけた。
「もしもし東谷くん、今どこにいるの?」
「ん、学校の近くでラーメン食ってるよ」
まるでドラマのような名場面なのに、彼はラーメンを食べているという。まったく、彼らしいといえば彼らしいのだが。
「部室に来てくれない?」
「うんわかった」
実に素直な少年だ。さっき邪魔だと言われた女に「来てくれない?」と言われて何の迷いも無く「うんわかった」である。

さて私はこれからどうするのか。告白?そんなもんではない。私は別に東谷くんのことが好きになったわけではない。だから「今まで気づかなかったけど、今回のでわかったの。やっぱりあなたが大事。」という風にはならない。今後全くそういう風にならないかというとそれはわからないところで、3日後にはラブラブカップルが誕生しているかもしれないし、結局ただの友達のまま終わるかもしれない。ただとりあえず今のところ私は「友達として」東谷くんにさっきのことを謝りたいのだ。そしてこれからもっともっと仲良くしていてねと言いたい。それには私のことをもっと知ってもらいたいと思う。友達のことや家族のこと。。。彼が知らない私のことはたくさんある。
それからもちろんこのローターのことも知ってもらいたい。これだって私という人間を形作る一部なのだ。今でなら彼の前でローターを使っても恥ずかしくない気もするけど、それは色々と問題があるのでやめておこう。そういうことは、私がサキさんのようになって、東谷くんが兄のようになったときにすればいい。その時には、ぼけっと見ているだけではだめで、ちゃんと彼に手伝ってもらうことにしようっと。





おしまい

ぶるぶる(10)

2009.06.15

category : 独り言

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木曜日。
決戦の日を翌日に迎えたこの日、私は非常にリラックスしていた。不安要素がないわけでもなかったが、「すべてがうまくいく」と信じていた。それは楽観的な見込みではなく、やってやるぞという自信に満ち溢れた心のあらわれなのだった。

一時間目が始まる前に、クラスのみんなの要望にこたえて席替えが行われた。私にとって居心地の良かった窓際の席は山口という今人気の若手芸人の片方みたいな奴に奪われてしまい、私は真ん中の前から2番目の席になった。こんな席ではろくに内職もできないが、これも一つの人生の試練だと思い、前向きに受け止めた。東谷くんと席が離れたので安心した。部活も一緒、クラスも一緒、席も近くでは一日中彼と過ごしているようでうっとうしい。
私の表情は今までに誰もみたことがないくらい自信に満ち溢れていた。まだ喋ったことのない後ろの席の広田くんに「英語の小テストっていつだっけ」ときいたり、隣で盛り上がっていた3~4人の女子の会話のなかに若干無理やりではあるが入り込んでいった。意識せずとも私は興奮し、気分が高揚していたのだ。
だんだんと私は調子を上げてきて、隣の子に「桑田先生って最近頭はげてきたよねー」と自分から話しかけに行くなど、いつもと比べてみると異常行動と言っても過言ではないような言動を繰り返すようになった。何だかこの調子で行けばコーヒーも飲めるような気がしてきて、休み時間に売店に行ってブラックの缶コーヒーを買って教室で飲んだ。ペプシコーラやバヤリースを飲むときのようにがぶがぶいけるもんではないが、美味しくいただくことができた。そして、「教室で休み時間に缶コーヒーを飲む私、何かカッコイイ」と自分で思った。
今日すべての授業が終わるまでに、私は10人くらいの人と喋ったと思う。休み時間にペットの話で盛り上がった女の子に、放課後アドレスをきかれた。何だかとてもうれしかった。女子高生なんてたいがいはバカだと思っていたけれど、中にはいい人もいるのだ。

その日は一時間だけ部室に顔を出して、すぐに帰宅した。久々におじさんの店でバイトをしようという気になったのだ。今年の冬休みに働いたときに、酔っ払った若い客にセクハラまがいのことを言われたので、嫌になってそれ以降はバイトをしなかった。しかし、これからローターを手に入れ、ばら色のオナニー生活を営もうとする私が、酔っ払いのセクハラごときでめげるわけにはいかないと思ったのだ。
おじさんは久々に会う私を歓迎してくれた。相変わらず綺麗とはいえない店だったが、前に来たときよりも繁盛していた。「前回とメニューが変わってるから大変だよ~?」と脅されたが、実際はかつおのたたきが増えただけだった。
今回はセクハラを受けることはなく、むしろ私のほうから客をいじりにいったりして、そのやりとりにおじさんも思わず笑っていた。まるで私は快活で明るい女の子のようだった。
5時から10時までみっちり働いて、5000円を受け取った。それから絶品のまかないを食べた。おじさんに「ビールはどうだ、まだか?」と誘われて、いけるだろうと飲んでみたがさすがにビールはまだ早かったようだ。

私はおじさんに別れを告げて家に帰った。そして明日のことを考えた。入念に頭の中でシミュレーションしているうちに、私は眠りに就いた。

ぶるぶる(9)

2009.06.14

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日曜日、新しいクラスの女子で映画を観に行こうという企画があった。しかしそのことを知ったのは火曜日のことだった。おそらく私のことだから、誘われたとしても行かなかったと思うのだけど、でも声くらいかけてくれてもよかったのに、と思う。ちょっと腹立たしい。でもこのクラスで私のアドレスを知っている人は東谷くんくらいなので仕方がない。
私は女子のグループにはなかなか溶け込めずにいた。昼ご飯は明日香と二人で食べているし、学校の帰りは一人か東谷くんと一緒かどちらかだ。中学の時までは比較的クラスの誰とでも喋っていたし、クラスの中の一番大きな女子のグループに属していた。それが精神的に苦しくなったのか、だんだんと私は閉ざしていった。今度のクラスだって、最初は大きなグループを作ってご飯を食べているけれど、だんだん細かく分裂していって、私みたいに完全にクラスから離脱してしまうような者もあらわれるのだ。何だかそれがバカらしくて、私はあまりクラスメートと仲良くすることにがっつきたくはない。だから私はプロフもしなければブログもやらない。そういうコミュニケーションのための無理矢理な手段は嫌だ。

みんなが馴れ合いのために無理して映画を観ている間に私は一人川辺で、いかに部室に私一人だけしかいない状況を作り出すかを考えていた。そのことばかり考えていた。そこまで私をその気にさせたのはサキさんや明日香への憧れの気持ちだった。彼女らはみんなの知らない間に大人なことをしていて、そして普段はみんなと同じ顔をしている。私のような子供と同じような身なりで、同じような振る舞いで、実は大人なのだ。大人である彼女らと子供な私との決定的な違いは、大人の嗜みをしているかどうかであって、そのための道具がローターだ。だから私が大人への階段を昇るためにはローターが必要だ。
とは言っているがやっぱり一番は、あの快感がまた欲しいとい思いがそうさせるのだった。

私が東谷くんに「今日は部活行けないや」と嘘をついて東谷くんを帰らせれば、私は部室で一人になる機会を得る。一番シンプルな案ではあるが、東谷くんがそれだけで帰るという確実な保証はない。それを実行する場面を頭の中でシミュレーションすると少し億劫になった。でもこれしか手段はない。発送にかかる時間も考えて、金曜日が適当だろうと考えた。
私は発送の場所と日時を指定し、代引を選択し、あなたは18歳以上ですか?にはいで答えて購入ボタンをクリックした。決戦は金曜日だ。胸が高まった。

ぶるぶる(8)

2009.06.13

category : 独り言

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新しいクラスでの私の席は窓際だった。その日は一時間目も二時間目も、ずうっと外を眺めていた。あんなところに木が立っていたっけ。あそこの家の屋根は昔から赤かったっけ。あ、3年生が体育の授業をやっている。今走っている人はサキさんに似ているな。授業の内容は全く頭に入って来なかった。
三時間目は体育で、私は今朝から生理がきたので見学した。こんな状態でバレーボールなんかしたら大変なことになる。三時間目と四時間目の間の休み時間に、東谷くんが話し掛けてきた。
「ジェリー今日何で見学してたのー?」
東谷くんは私をジェリーと呼ぶ。理由は、トムとジェリーのジェリーに顔が似ているからだそうだ。のぞみと言ったりジェリーと言ったり、私の友達は勝手なのばかりだ。
「んー何か頭痛くて。」
生理のせいか頭が痛いのは本当だった。でもやっぱりメインの理由はパンツの中だった。
「本当かぁ。大丈夫かぁ?部活はこられそう?」
英会話部というマイナーなクラブがあって、部員は私と東谷くんと2組の鈴木くんだけだった。部室にある色んなアイテムを使いながら、部員同士英語でコミュニケーションをとるという真面目系の部活だ。毎週土曜日はネイティブのピートが来てコミュニケーションの場に加わる。彼は教員ではなく、どこだかで学生をやっている24歳のイケメンだ。顧問の先生は年に一、二回しか現れないし、鈴木くんはサッカー部と掛け持ちしていて土曜日しか来ないので、普段は私と東谷くんが部室で(もちろん日本語で)だべる、というのが主な活動になっていた。だから私が部活に行かないとなると、彼も行かないかあるいは一人きりで英会話することになる。
「いや、部活には行くかな。おしゃべり出来ないくらい頭痛いわけじゃないから」
「そうかぁよかったよぉ。今日はとっておきのトピックスを持ってるもんだからさ!」
部室でだべるとは言っても、だいたいは東谷くんがべらべら喋るのを、頷いたり相槌をうちながら彼が満足するまで聞いているだけだった。私がいつもつまらなそうにするので、いつからか東谷くんは「今日の話題は面白いから聞いてっ」と言うのが癖になった。でも結局全然面白くない。私は東谷くんが嫌いなわけではないけど、うっとうしいチビだと思っていた。とにかく私の前でよく喋る。でも他の女子にはほとんど喋らなくて、男子の友達もあまり多くないようだった。
私は「じゃあ今日の話は楽しみにしてるね」と言ってトイレに急いだ。トイレの中で私は、何とか部室を使えないだろうかと考えた。それは校内にローターが持ち込まれるという大変リスクの高いアイディアだった。でも部室は校舎から離れたところにあるし、英会話部は人が少ないので見つかる確率は低い。それに荷物は外から見ても何が入っているかわからないようになっているはずだ。つまり例えば目撃者がいたとしても、「英会話部の部室に何か荷物が届いた」ということしかわからない。少なくとも開封するまでは。となると、邪魔なのは東谷くんだけだ。あのチビさえいなければすんなり受け取ることが出来るのに。
次の授業の始まりを知らせるチャイムが鳴って、私はトイレをあとにした。

ぶるぶる(7)

2009.06.11

category : 独り言

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その日の夜。家族はもう寝てしまっている。私は、もう物音がしても誰も起きてこないのを確認してパソコンに向かった。
明日香はローター経験者だった。手に入れたいんだけど、と私が言うとやはり彼女は驚いていた。まだ処女で、男の子と手を繋いだこともキスをしたこともなく「オナニー」という単語の意味さえ知らないような子が、ローターを欲しいなんて言うもんじゃないよと明日香は言っていた。明日香の場合は自分で買ったのではなく彼氏が持っていたのだそうだ。だから明日香がローターを使う場所は自宅ではなく彼氏の家でのみだ。確かにそれなら安全だが、私の場合は自宅に保管するしかなく、親に見つかったりしたら大事件である。家に置いておくのは危険だから常に持ち歩いていないといけないかもしれないなと思った。
私はどうやって手に入れるか明日香にアドバイスを求めた。東京にいればそんなもん至るところで手に入るんだろうけど、と言って明日香は少し考えて、インターネットショッピングはどうかと薦めてくれた。確かにそれなら店頭で買う時のような恥ずかしい思いはせずに済む。
というわけで私は今パソコンに向かっているのだった。しかしここにきて商品をどこに届けてもらうかという難問に直面した。自宅は家族がいるので、当然自宅以外の他の場所に届けてもらうしかなかった。それが私にはどうも思い浮かばなかったのである。そこで私は明日香に頼って、明日香の彼氏の家に届けてもらおうと思った。我ながら名案だ。
「もしもし明日香?夜遅くゴメンね。ちょっと頼みたいんだけど。」
「んーどうしたのー?」
「ネットでローター注文しようと思うんだけどさ、うちに届けてもらうわけにいかないから、ちょっと彼氏さんにお願いしてさ…」
「ダメだよ、うちの彼氏実家の人だもん」
「え、さっき大学生で一人暮らしって言ってたじゃん」
「それは昔の彼氏の話。今の彼氏とは清純な関係で、実家暮らしだし真面目に付き合ってんの」
明日香はこの世で一番「清純」という言葉が似合わないと思っていたのでおかしかった。それよりも頼みの綱を失ったことが痛かった。また明日香にアドバイスをもらおうかと思ったが自分でやることにした。
私はローターを受け取ることの出来る場所を必死に考えるのだった。

ぶるぶる(6)

2009.06.10

category : 独り言

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新学期が始まり、クラスが変わった。仲のよかった明日香とはクラスが別になってしまった。
明日香はまだ高校生だというのに男を取っ替え引っ替えしていた。クラスの男子や他校の男子、大学生や社会人、友達のお兄さんや音楽の吉田先生の息子に手を出した時はさすがにやばいと思った。明日香はかわいくて色気もあるから、馬鹿な男はすぐに騙された。
私が今までに付き合った二人は両方とも明日香のおさがりで、一人は「明日香なんかつまらねーから捨ててやった」と言っていて、一人は「明日香はヤらしてくれないから諦めた」と言っていた。明日香自身はその二人のことはもう名前くらいしか覚えていないのだという。
確かに明日香は男遊びは派手だったが、ちゃんと学校には来るし酒も煙草もしない。成績はまあまあだけどとにかく頭が冴える女で、私の知っているどんな大人よりも彼女は大人だと思っている。ちゃんと悩み事を聞いてくれるし、何と言っても彼女と仲良くしていていいことは、男を紹介してくれることだ。だいたいは彼女のおさがりなのだけど。
私はある日の学校帰りに明日香にあって、話がしたかったので「一緒にコーヒーでも飲みに行かない?」と誘った。明日香は「いいねー!」と乗ってくれた。「今日は男と会わなくていいの?」と言うと「まあ誘われてはいるけど、のぞみと話したいし」と言っていた。私の名前は本当はのぞみではないけど、明日香は何故か「顔がのぞみっぽいから」という理由で私をのぞみと呼んでいる。

コーヒーを飲むとは言ってもこのあたりには中野のような喫茶店があるわけではなく、必然的にマックのコーヒーということになるのだった。しかも誘ったはいいが私はコーヒーが苦手で、ミルクと砂糖をたっぷり入れないと飲めない。私はいつもブラック派の明日香に馬鹿にされるのだった。
だらだらと話しているとまた明日香の男の愚痴を聞かされることになるので、私はいきなり聞きたかったことをぶつけてみた。
「ねえ明日香さ、ローターって使ったことある?」
「えっ」
私から思いがけない単語が飛び出すので明日香は驚いていた。明日香がいつも誰と寝ただの誰のは大きいだのといった話をする度に、経験のない私は嫌な顔をしていた。それだけにまさか私が「ローター」についてマックに誘ってまで聞いてくるとは思ってもみなかったのである。明日香がすぐに答えてくれないので私は恥ずかしい気持ちになった。

ぶるぶる(5)

2009.06.09

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朝起きると、サキさんがシャワーを浴びていた。兄はまだ寝ていた。外は雲っていたが過ごしやすい気温だった。兄とサキさんにとっては穏やかな土曜日の始まりだったが、私は早く帰ろうと支度をし始めた。サキさんがいなければ私は昼までごろごろしているつもりだったが、二人に気を遣って早く出ることにした。
雨上がりでまだ地面が湿っていたので、今日も井の頭公園は諦めた。かわりに原宿に行くことにした。普段はほとんど制服を着ているため、年頃とはいえどうしてもファッションには疎くなる。原宿というファッションの聖地ともいうべき街で大いに刺激を受けて、あわよくばかわいい服があったら買おうと思った。

結論からいえば刺激にはなったが服は買わなかった。マネキンが着ていると確かにかわいかったが、スタイルの良くない店員がそれを着ていたのを見るとあまりかわいいとは思わなかった。おそらく私の顔に私の体型ではもっと似合わないだろう。
お腹が減ってどこか喫茶店でも入ろうかと思ってふらふら歩いているうちに、小さい道に入ってしまいどこだかわからなくなった。店はたまにあるけれど主に住宅街で、人も少なかった。突然左手に小さくて怪しげな店が出現した。お店は正面がガラス張りで、中にはセクシーな下着を着たマネキンが並んでいた。その少し奥に、サキさんの装置と同じようなものがいくつも並んでいた。サキさんはこういう店で買うのかな、と思った。私はそのお店に入ってみたかったが、うぶな女の子の私にはそんなことは到底不可能で、外から店員に気づかれないように覗くことしか出来なかった。
サキさんの装置は「ローター」という名前で、1890円で売られていた。私にはそれが安いのか高いのかわからなかった。でも私はそれを買いたいと思った。ローターが私をひきつける力は強く、その後家に帰るまでずっとその魅力的なシェイプと一時の快感が頭から離れなかった。

夜、疲れた体で私は帰宅した。両親には、サキさんとローター以外のことを話した。その夜私は指でローター代わりをしてみたが、ローターのような快感は得られなかった。

ぶるぶる(4)

2009.06.09

category : 独り言

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兄の変化の理由は、その日の夕方に判明した。
兄はガールフレンドを連れて帰ってきたのだった。兄の髪型やファッションセンスがよくなったのは、都会に住むようになったからではなく、彼女が出来たからだ。おしゃれな喫茶店を知っているのも、気遣いが出来るのも、部屋が綺麗なのも、香水も、全部彼女が理由だったのだ。私はチョットつまらないと思った。
彼女の名前はサキさんといった。すらっとしていて、胸は私より小さかったが足が長かった。メイクをたくさんしていたが童顔だった。デニムのミニスカートがよく似合っていた。やっぱりしまむらファッションとは何かが違う。「兄妹水入らずの時間を邪魔しちゃってごめんね」と言っていた。じゃあこなきゃいいのにと思った。
サキさんは兄と同棲しているらしい。もちろん両親には内緒だ。それで私が上京するというのでその間だけ友達の家に泊まってもらって、私が帰ったらまた兄の家に戻ってくるという話だった。兄は私に気を遣わせないようにそれを隠していた。だがサキさんは寂しくてたまらなくなって、結局兄の家に来てしまったのだ。ラブラブカップルの間にやっかいな妹がずかずかと入り込んできたというわけだ。
「ごめん、黙っているつもりだったんだけど、会いたいって言うからさ...。サキのことはあんまり気にしないでいいよ」と兄は言った。あんまり気にしないでいられるわけがなかった。サキさんはさっきからずっとその細長い足を兄にすりすりさせているし、兄は猫みたいにぐにゃぐにゃしていた。東京にこなきゃよかったと思った。何だか兄が兄ではなく全く知らない人のように感じられて、一瞬にして居心地のよかった兄の部屋が異空間になり、妹だった私が部外者になった。私はこの部屋をすぐにでも出て行きたかったが、兄もサキさんも「気を遣わないでいいからね」と言うので、あからさまに気を遣って外に出るのは難しかった。
今日はサキさんが晩御飯を作った。私が作る料理よりも美味しくないと思ったが、「チョー美味しいですね」と言っておいた。サキさんもまた私が気を遣わないように色々と話しかけてくれた。サキさんは兄と同じ大学に通っているが、バイト先で知り合ったのだという。サキさんのほうが兄より一つ年上だが学年は同じだ。サキさんにもお兄さんがいて、その人はどこだかの会社に勤めていて大金持ちらしい。でも親に仕送りもせず遊びほうけている馬鹿兄貴だと言っていた。
だんだん私もサキさんに気を許していった。兄がトイレに行っている間に、「今彼氏いないの?」と聞かれた。「いないですよ。サキさん、色黒で腕毛の生えたスポーツマンか色白で細身のメガネ男子紹介してくださいよ」と言っておいた。「東京で紹介されたら遠距離になっちゃうでしょ」と言われてああそうかと思った。
サキさんは好感の持てる人だった。私はあまりかわいいとは思わなかったが性格がいいので、兄はいい女をつかまえたな、と思った。兄はこの人と暮らしているのだ。この人と喫茶店に行き、この人が作った晩御飯を食べ、この人と寝る。何回チューをしたんだろう。何回エッチなことをしたんだろう。
私は「あっ」と思った。さっきの装置はサキさんが使うのだ。サキさんが兄と大人な遊びをするために遣うのだ。私のにおいがついてしまっていたらどうしようかと少し焦った。
その日の夜は、私はベッドで、兄とサキさんは床で寝た。私はベッドの中で、兄とサキさんがしている姿を想像して気分が悪くなった。

ぶるぶる(3)

2009.06.09

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朝起きると10時を過ぎていた。兄はもういなかった。かわりにちゃぶ台にチャーハンが置いてあった。「電子レンジ、入!600w、50秒!出、食!」というメモが残されていた。チャーハンよりバナナが食べたかったが、昨日買わなかったのでそんなものはないし、せっかく兄が作ったのでチャーハンを食べた。
外は雨が降っていた。予報では夜までずっと降るらしかった。今日は吉祥寺の井の頭公園を歩いて丸井やパルコで遊んでこようと計画していたのだが、雨のせいで公園は中止になった。晴れていたらあの服を着て、吉祥寺の街を歩いて、色黒でちょっと腕毛の濃い25歳のスポーツマンにナンパされるつもりだったのに。色白で細身の23歳のインテリ系メガネ男子でもいい。とにかく東京に一人で来たのだからかっこいいお兄さんにナンパされたかった。
しばらくは今日一日何をして過ごすかの代替案が思いつかなかったので、兄の本棚から外国人が書いた何たらとかいう本を取り出して読み始めた。ニーチェに影響を受けた哲学者らしかったが、何のことやらさっぱりわからなくてすぐにやめた。結局また、兄への興味から部屋をがさごそとあさってみることにした。エッチなビデオの一つや二つ見てやろうと思った。
兄が昔つけていたと見られる日記も興味深かったが、ほとんど使った痕跡の見られない香水なども見つかって「何をやってるんだ」と思った。しかしお目当てのエッチビデオは見つからない。

するとベッドの下、兄の洋服が入っている棚の奥から見慣れない物体が現れた。鮮やかなピンク色で、機械の先にひもが付いていて、その先に楕円形の玉がついていた。機械についているボタンをいじっていると、ぶるぶると震えた。私にはそれがただならぬもののように感じられた。私が今まで16年間生きてきた中で見たこともない装置だった。具体的な用途はわからなかったが、イケナイことに使うもののように感じた。兄自身が使うものではない、ということも何となく想像がついた。私は不思議な気持ちになった。
兄の部屋にこれがあってよいものか、それを16歳の妹の私が発見して今こうして手に持っていてよいものか、そしてこのドキドキ感はどこから来るものなのか、私にはわからなかった。しかし見れば見るほどその変なシェイプも、スイッチを入れたときの震え方も、色具合も、そして「私はイケナイ物です」と言っているかのような圧倒的な存在感も、すべてが私の好奇心を刺激し、魅力を感じさせた。鼓動が高まり、体が火照ってきて、頭がくらくらしてくる。
私はもう耐え切れなくなって、スイッチを入れたままそれを私の体に当てた。パジャマの上からで、かすかにしかその振動を感じられない。私はパジャマを脱ぐ。窓を強く打ち付ける雨の音。低音で正確にリズムを刻む振動音。私の吐息。楕円形の玉がパンツの上から私の股間を触った時、私は驚いて声をあげた。もう一度ゆっくりやってみる。不思議な感じだ。今まで感じたことのない、どこか別の世界に連れて行かれたような気分だ。ゆっくりと動かしてそれがあるポイントに触れたとき、また驚いて声をあげた。快感だった。とても心地よかった。
でも、すぐに私はイケナイことをしているのだと思い出した。ここは兄の部屋で、これは兄の所有物で、私はまだ穢れを知らない女子高生だ。「はぁんっ・・・!」じゃない。
私はもう一度まじまじとその装置を見つめた。やはり神秘的なデザインで、私をとりこにした。持って帰ってしまいたいと思った。そして私だけの所有物にしてやりたいと思った。兄に黙って持って帰ったらバレるだろうか。
だいたい兄はこの装置を使用しているのか。これが男性用のものではないことくらいは私にもわかった。だんだん兄の部屋にこの装置があることが不思議で恥ずかしく感じられてきて、兄が少し嫌になった。一体兄に何が起こったのだろう。兄はどうしたのだろう。

ぶるぶる(2)

2009.06.09

category : 独り言

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私は中野の街をぶらぶら歩いていた。駅前はごちゃっとしていて人も多かったけれど、少し外れれば緑も多く、味のあるお店やらただ古いだけのお店やら色々だった。古着屋、CDショップ、小物屋...。公園に行って、どろだらけの子供や洋服を着た犬を見た。まんだらけには行かなかった。
散歩から一通りの満足感が得られたので、私は兄のアパートに戻った。埃がたまるまで自分の部屋を掃除しなかった兄だったが、部屋はそんなに汚くなかった。私が来るから整理したのかなとも思った。玄関を入って左手に洗面所があり、その両サイドを風呂場とトイレが挟んでいた。右手には洗濯機、冷蔵庫、キッチンがある。洗い物が少しだけ残っていたけど、フライパンややかんなどは綺麗に片付いていた。
その向こうに兄の部屋があって、左側に大きめのベッドが配置してあり、右手には机とテレビ、それから棚があった。洋服はクローゼットとベッドの下に収納してあるようだ。小さなちゃぶ台の上にはティッシュと文庫本が置いてある。それ以外にこの部屋には目立ったものがなかった。
棚には本とCDがたくさん並んでいた。村上春樹と重松清と宮部みゆきが多かったが、夏目漱石とか川端康成もあった。CDは私の知らない洋楽ばかりだった。その中から面白いジャケットを一枚引き出してきてオーディオにセットして聴いてみた。がちゃがちゃとうるさいハードロックで全然好きじゃなかった。他にも何枚か聴いてみたけれど、全部よくわからなかった。でも何となく羨ましいと思った。
私は兄の色々が気になって、冷蔵庫をのぞいてみた。どうせ自炊はせず買ってきたものを食べるんだろうと期待していたけれど、中にはちゃんと野菜や肉やドレッシングなどが揃っていた。野菜ジュースが3本も買い置きしてあった。そんなに好きなのか。
私は冷蔵庫を覘いて突然、兄に晩御飯を用意しておいてあげようと思いついた。何といっても私は家庭科が5だ。それにたまにおじさんがやっている居酒屋でバイトをするし、母の手伝いもよくしている。

そういうわけで私は再び外に出て買い物に行くことにした。外はもう夜に近い夕方で、風が少し寒かった。東京には平気で街を外国人が歩いているし、高校生のスカートが短い。自転車が多くて、夜でも昼間のように明るい。そんなことを思いながら、あまり景気のよくなさそうなスーパーについた。
安かったので、晩御飯に関係のないバナナや剥き栗も買いたかったがやめておいた。必要なものだけ買い物をさっさと済ませた。ポイントカードやエコバッグは東京では当たり前らしい。帰り道、中学生のカップルが手をつないでいるのを見た。やっぱり東京は変なところだ。スーパーのおばちゃんはどれも所帯じみているが中学生は付き合っていて、外国人が普通に歩いているかと思いきや犬が服を着ている。
私は兄の帰宅時間から逆算して料理を作り始めた。家でするのと違ってキッチンが狭いし道具も限られているのでかなりやりづらかった。私が一人暮らしをするときはガスコンロが二つ以上あるところを選ぼうと決心した。途中のどが渇いたけれど、兄の野菜ジュースを勝手に飲んでしまうのは何となく気が引けたので水で我慢した。

兄は私の予想よりも少し早く帰ってきた。「あれ、何作ってんの?」「まあまあお客さん、もうちょっと待ってくださいよ~」と、さっきよりは砕けた感じで兄に接した。兄の方もバイト先のキムさんにまつわる伝説を話して笑わせてくれた。料理はうまくいって、「毎日作ってくれたらいいのに」と言ってくれるので、私は満足した。東京に来てよかったと思った。
食後テレビを見ていると兄に電話がかかってきた。「ちょっとごめん」と言って兄は部屋から出て行った。私はお笑いを見てクスクス笑っていた。
兄はなかなか戻ってこない。お笑いも少し飽きてきたのでボリュームを落として兄の会話に注意してみた。誰としゃべっているのかはよくわからないけれど、兄は何か弁明しているように聞こえた。
「・・・・・・から、しょうがないんだってば、ごめ・・・。明後日には・・・・・・てるからさ。そしたらまた・・・・・。うん、もちろん・・・・・・・・・だよ」
兄はきいたこともないようなやさしい声をしていた。何を話しているのかはわからなかった。しばらくして兄は部屋に戻ってきた。友達からの飲みの誘いだというようなことを言っていたけれど、本当かはわからない。
明日は俺は朝から人に会いに行くからまあ好きなように過ごしてくれ、と言って兄は寝た。同じ部屋で寝るのに私だけ起きているわけにもいかないので、私もすぐに寝た。

ぶるぶる(1)

2009.06.08

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今年の春、一人で東京に旅行に出かけた時のことだ。2、3日だからと言って一人暮らしの兄のアパートに泊めてもらえるようお願いした。
兄は快く了解した。ただ、バイトで家にいないから東京案内は出来ないよ、と言っていた。
私はそれでよかった。東京には何度も行ったことがあって、案内されなくても行くべきところはだいたい知っていた。寝る場所さえ確保できればそれでよかったのだ。

私と兄は中野駅で正午に待ち合わせをした。中野は私が来たことのない街だった。何となく東京らしくない街だな、と思っていると間もなく兄が現れた。
久しぶりに見る兄は、背が高くなったように見えた。服装や髪型も、最後に見た時よりもはるかにさっぱりした印象だった。ジャケットが似合ってないとは思ったけれど、これがファッションの最先端なのかもしれない。彼らが洋服を買うのはジャスコでもなければしまむらでもないのだ。

兄はまずアパートまで連れて行ってくれて、荷物を置いてすぐに喫茶店に行った。狭い階段を下りた地下に木の扉があり、中に入ると若い客が店主らしき人と世間話をしているようだった。兄は「あんま美味しくはないけど安いからここで勘弁して」と言っていた。東京に住んでいると、兄のような人でもこんな洒落た喫茶店に通うようになるのだろうか。
私はオムライス(550円)を頼み、兄はカレーライス(550円)と野菜ジュース(200円)を頼んだ。兄は「飲み物頼まないの?」と聞いたが私は遠慮した。本当はのどが渇いていたけど、珍しく兄がすすめるので何となく遠慮したい気になった。
料理が出てくるまで、私はあまり喋らず兄の様子と店の内装を交互に観察していた。兄は私に色々話しかけてくれた。部活はどうかとか、成績はどうかとか、両親は元気かとか。きっとそのどれも兄にとっては関心もないようなことだったのだろうと思う。でも兄は私の答えにいちいち頷いたり驚いたりしていた。私が何をしに東京まで来たのかは、兄は聞かなかった。私はいい兄を持ったと思った。
料理はしばらくして出てきた。オムライスはとても美味しそうだった。ぷっくりと美しく膨れ上がった卵に、普通よりもとろみのあるデミグラスソースがかかっていて、その上からさらにクリームソースがかかっていた。スプーンで一口サイズにすくってみる。卵は見た目よりも柔らかくて、中のチキンライスには野菜がたくさん入っていた。口に入れてみると、それは私が世界一美味しいと思っていたジャスコのフードコーナーのオムライス(デミグラス・デリシャス・デラックス、通称DDD)の百倍美味しかった。しかもDDDより200円も安い。
私がオムライスに感動しているうちにいつの間にか兄はカレーライスを完食していて、「これからバイトだから。7時に終わる」と言って2000円と鍵を置いて先に行ってしまった。私はただ兄の急ぐ姿を目で追うだけだった。
私はゆっくりとオムライスを味わって、それからお金を払って地上に出た。兄について色々と考えながら街を歩いた。
私たちは恋人に見えていたかな。兄に恋人はいるのかな。かっこよくなってたもんなぁ。

ガラパゴス諸島

2009.06.08

category : 独り言

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島に行った経験があまりない。
日本やイギリスやオーストラリアを「島」としてカウントしないとして、僕が行ったことのある島といえば修学旅行の沖縄と独りで行ったグレートバリアリーフぐらいじゃないだろうか。
小笠原諸島とか、生活面で色々と不便な離島に興味がある。
離島にATMはあるんだろうか。
離島にくらす人もmixiをやるんだろうか。
このブログを見ている人がいるんだろうか。
救急車や消防車はあるんだろうか。
何を食って何を飲むんだろうか。

というような、都会に暮らす者として当然持つべき興味を僕もまた(小金井だけど)持つのだ。
郵便局はあってもスターバックスはないだろうとか。

しかし実際一番気になっているのは、このブログを見ている人で離島暮らしの人はいるんだろうかというわりとどうでもいい疑問だったりする。

ベリー・バッド・ウェディング

2009.06.08

category : 独り言

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先日新宿ディスクユニオンで、「コゾフ・カーク・テツ・ラビット」を840円で手に入れた。
クリームの「カラフル」を買うべきか迷ったが、マニア心をくすぐられて結局こっちを買った。
フリーの歌う人が変わって地味になった盤、という印象を受けた。
しかしコゾフが言うようにキーボードの存在は大きい。

映画「ベリー・バッド・ウェディング」を観た。
後で知ったことだがこの映画はキャスト・タイトル・ポスターでハメられる人が多い。
そして僕もハメられたうちの一人だ。
「キャメロン・ディアス」「ウェディング」「コメディ」というキーワードから何となくどういう系の映画なのかを推測して、軽い気持ちで観始めたがとんでもない映画だった。
観た人にしかわからないように書くが、娼婦とセックスをしているうちに娼婦が死んでしまう、というところまでは、コメディではなくそういうタイプの「マジな」映画だと思った。
ところが警備員まで巻き込まれるあたりになってくると、だんだんコメディへと傾倒していく。
キャメロン・ディアスまでやってしまうところまでいくと、「ふざけた映画」になってくる。
個人的にブラック・ユーモアは嫌いだが、いい意味で印象に残ってしまったことは否定できない。
クライマックスはばかばかしくて笑えるので、まあ結果的に観てよかった映画になるのかな。

でも人生のうち貴重な2時間を割くわけだから、本当はもっとマシな映画を観たい。

カモンベイベー

2009.06.05

category : 独り言

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夏休み、インターンシップに行きたい気持ちはある。
ただそれは、みんな行くと言っていて行かないと遅れをとったような気になるという理由が強い。
僕は経験不足だ、と自覚させられる要素は出来るだけ減らしたい。
どうせ社会人になってから毎日会社に行くんだから、今から焦ってわざわざ見学に行かなくてもいいではないか、といういかにもうちの両親のような考え方もわからなくもない。
だからどうせなら大企業で見学だとか営業に同行だとかいったようなあまり実にならないインターンに行くくらいなら、小さな企業で報酬もらいながら仕事させてもらう、というインターンに行きたい。
じゃなきゃバイトしてた方がましじゃないかと思う。

そんなような意気で、この夏は大企業と中小企業一カ所ずつくらい行けたら理想的だ。
で問題はそれ以外の余暇の使い方だが、何か活動したいと思っている。
で今何をしようかと一人でイロイロ企画しているところなのだが、その案の中でも特に面白そうだな、と思っているのが「友達100人できるかなキャンペーン」である。
企画の趣旨を言うとそれは、友達作りが下手くそな僕が、ひと夏に友達を100人作ってしまおうという無茶な計画なのだ。
できれば東京だけでなく全国規模でやりたいと思っている。
つまり、これは旅だ。
旅の途中友達になってくれそうな人に話し掛けまくって、友達になってくれたら友情のしるしとして一緒にニッコリ写真を撮る、といういかにもハピネスでノーテンキなプロジェクトだ。
その後の交流を途絶えさせないためにも、「この写真メールで送るから、アドレス教えて~」というくだりは忘れてはいけない。


何か無理っぽいけど楽しそう。

ぐっ

2009.06.04

category : 独り言

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僕は単に好奇心に突き動かされて行動する人間よりもずっと慎重で頑固だが、自分が好きなものを知っている。
バカで意気地なしだがそれだけは負けないぞ、という気持ちでいるつもりだ。

これから新しいことを始めようにも、僕は要領が悪いのでもう遅いと思う。
それが喜びを感じられるものになる前に学生生活が終わるような気がする。
なら今までやってきたことをやればいいではないか。
恥ずかしいことではない。
「根性なし」だって僕に欠かせない、体の一部だ。

社会にわかってもらおうとか、親や友達や恋人にわかってもらおうとか、そんなのは気にしなくていいはずだったのだ。
僕は全力でぐうたらしてやる。

くだらねえ女が多すぎる

2009.06.04

category : 独り言

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眠れないのは何故だろう

今日もまた遅刻してしまった。
朝の4時過ぎまで彼岸過迄を読んでいた。
そうして寝坊した。

今日は何故かダムドを聴きながら大学に来た。
寝不足だか授業には集中していた。
途中でわからなくなってしまったので、ノートに小さく「あーもーわかんない」と書いて、授業を理解するのを諦めた。

授業は間もなく終了した。
僕は岩みたいな硬くて座り心地の悪いベンチに腰掛けて、家から持ってきたクリームパンを食べながらコーヒーを飲んだ。
最近こんな食事ばかりで、不健康極まりないと思う。
僕は誰かと会うたびに、あまり変わっていないのに「あれ、痩せた?」と言われる。
しかし今回ばかりは本当に痩せた気がする。
「痩せた」のではなく「こけた」という感じだ。
食欲はあるのに「食べたい」と思う気持ちが強くない。
親の管理下にありながらこのザマでは、本当に独立できるのかと不安になる。

食事を済ませて、僕はイーグルスを聴きながら人間観察をした。
よく「人間観察をするのが好き」なんて言う人がいるけど、僕はそういう人間のうちの一人ではない。
ただ単に目の前を過ぎ行く若い女たちに点数をつけて評価する、という面白みも何もないことをしたくなったのだ。
僕は女に対してそれほど辛口評価はしない人間だが、今日は赤点だらけでつまらないと思った。



何故僕は「独り」という道を選んだのだろう。
僕が期待していた「充実」とはどんなもののことを言っていたのだろう。
降るのか晴れるのかはっきりしない空の下、痩せこけた頬に生える剃り残しの髭をさすりながら、何かボーッとしてしまうのだった。

アイルランドの駐輪場

2009.06.03

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直感的に優劣をつけられると、だいたい僕は劣となる。

細い
軽い
弱い
遅い
無い
小さい
悪い

でもこれは所詮誰かの勝手な基準による判断であって、必ずしも正しいものではない。
なので直感的に僕に優劣をつけないでほしい、と願っている。
そういうことができる人間ほど優れていると思うし、そういうことができる社会が理想的だと思うけれど、実際には結果主義社会だからなぁと少し凹む。

結果が出せないのでは、お子ちゃまがごねているのと何ら変わりないのである。


うすうす感づいてはいたけど、もしかして僕は本当にくそくそ人間なんじゃないだろうか。
まわりに励まされたり批判されたりコーヒーを飲むたびに思う。

何故僕はこんなに甘ったれなのだろう
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